長野の工房 工房野良

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季節の便り

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新しいメンバー2人との仕事がはじまりました。一人は昨年より少しずつ手伝ってくれていた人で、一人は結婚を機に退職したメンバーに代わって、染め専門で手伝ってくれています。みんなで一緒に面白いものを作っていきたいと思いを新たにスタートしました。
 以前に菌をうった原木からしいたけが顔をだしました。春と秋、山ほどのしいたけが食べれる。山菜もこごみが採れだしました。はるたけなわ。
 先日昼神温泉の春まつりに茂山狂言を見に行きました。もともと私は能装束に興味があって、機会があるごとに観に行ってますが、狂言の衣装もすばらしい。身分にあわせての色や形があって、とてもおもしろかったです。
 最後に人間国宝の茂山千作さんが「福の神」を演じました。山の上の神社だったので、高齢の先生は籠にゆられ舞台に上がった。演じなくても先生そのものが「福の神」だった。桜が満開で森の中の神社で行われた狂言は素朴だったが、日本文化の伝統を感じて、つくづく日本はすばらしいなあと感じた。

(2008年4月更新)

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立春をすぎて
 山の中にくらしていると不思議に季節の変わり目(瞬間)を私なりに感じることができる。立春のときはだいたい節分のころだが(旧正月)寒いっていって、雪が降る日がつづいかと思うと、ある日お日様が出てその陽射しがとても輝いている。陽射しが強いというわけではないが、キラキラ輝いている。昔の人はこれを一年の始まりとしたことが納得できる。
 立秋の時は暑い日が続いても、ある日頬を冷たい!という風がなでていく。それでカレンダーを見るとだいたい立秋の日なのだ。四季の変化を体で感じれるのはとてもうれしい。でも、立夏と立冬はまだ感じれる日を見つけられない。
 そうそう、ふきのとうが雪の下から現れるとき、、、、。何年か前に地元のおばあちゃんたちの集まりにださせてもらったときに、まだ2月なのに、ふきのとうとせりを持ち寄ってごちそうになった。この時のおいしさが忘れられない。雪の下のふきのとうをさがすのだそうだ。どこにあるのかあらかじめわかっていないとできない。たくさんふきのとうを食べてきたが、あのマロヤカな味はとてもおいしかった。せりもわたしの大好きなもの。以前、田んぼにせりがたくさんできていて、そのせりを大きな鍋でゆでて色を出してから食べた。(その煮出した液で染めようとしたのですが、もちろん色は出ませんでした)このせりは苦くて食べることができませんでした。取る時期が遅かったのでしょう。おばあちゃんのせりは雪の下から取ってきて、根も一緒に食べる。この根っこがおいしい。
 いまでもこのせりとふきのとうの味は忘れられない。山で暮している人達は、
世の中で売ってはいない大事なめぐみを惜しみなく頂いているのだなーとうらやましく思った。田舎で暮して16年になるが、私にはまだ動物的な感覚がもてない、、、、残念。

(2008年2月更新)

2008年 冬だより

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 昨年は雪がほとんど降らなかったのですが、今年はたくさん降って安心しています。雪が舞う中散歩に出かけました。雪が音を消してくれるのか、もともと静かな山の中なのですが、とても「静寂」を感じさせてくれます。時間がとまったかのように、私たち二人と2匹の犬の足音が響きます。竹がとっても青く見えて美しく、あたり一面雪におおわれた山里がひろがります。とっても気持ちいい朝です。
 今年の新しい出来事は15年使った薪風呂釜を灯油兼用に変えたことです。焚口が外なので、夏はいいのですが、冬はとても寒く、薪もしけっていたりすると2時間以上かかります。待ってる間に寝てしまったこともありました。なんと灯油は便利!入りたい時にすぐにお湯が沸きます。(かなり世の中とかけ離れた暮らしをしているのです)でも、音はよくないですね、、、、。便利ということは何かを捨てることなのかなー。
 インドに行ってきました。インドは私にとっていつも感動を与えてくれますが、今回はこんなことに出会いました。この写真を見てください。
 一瞬これをみた時はなんだか、何をしているのか、理解に苦しみました。通りがかりの誰にでも、のどが渇いている人にやかんで水を飲ませてあげている。そばに水のでる蛇口があるのに。なぜだろう?インドの人に聞いてみた。
誰でも、自分がよい行いをすればかならず自分にもどってくる、悪いことをすればこれもまた自分にもどってくる。これはお金持ちの人がお金を出して、人に頼んでやってもらっていること。、、、、蛇口ではなく、人の手で注いだ水を飲む心地よさ、、、感激。

(2008年1月更新)

今年も終わりです。

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 昨日の夜の月、夜明けの太陽、、、。冬は毎日すばらしい風景を見せてくれます。長野は寒いけど、体がゾクゾクするような景色。冬は特に感じます。
 11月末で染めの仕事は終わり。3月までお休みです。といっても、私がゆっくり休むわけではありません。山の雪道はスタッフの人たちがのぼってくるのは不可能、そしてなによりも染めた液が次の朝には凍ってしまって布にくっついて痛んでしまうのです。今年はいままでで一番忙しい年でした。連れ合いの山本も手伝い始めてくれたので、動かしているものも多くなり私の頭の限界ギリギリでやってました。そのせいもあって、もうあとわずかという今頃、ボッーーーとしています。
 12月からまた、インドにいって布作りの仕事です。長い間の念願の私の思い描いているシワ加工、やっとサンプルができてきて、今回はつかえそう。それもムガシルクで張りのあるおもしろいものができあがりそうです。横糸の撚りを強くするのですが、平均化するのが大変だったのです。インドの人達の仕事に対する熱意はすばらしい!私はチカラをいただいてきます。
 来年はミシン、織りなどが好きなスタッフもふえて野良も一段とパワーアップです。

(2007年11月更新)

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