季節の便り
もうすぐ冬ですよ、、、、
先日は朝から北風らしきものも吹いて落ち葉が舞った。まるで「もうすぐ冬ですよ!」と教えてくれるような風だった。
今年はなんと白馬八方池まで登って、紅葉を見に行ったのだ!
実は昔、八方池へ行くのが夢だった。尾根伝いに歩き続けると、アルプスを写し出す、すばらしい池があると聞いて、いつか行きたいと思った。白馬岳に登ったり、栂池にスキーに行ったりもしたが、山の中をただ歩き続けるのが好きだった。
とこらが、、、、、それからウン十年。私の夢は大きく大きく膨らんで、池が頭の中で十倍くらいの大きさになっていた。池に着いてビックリ!こんなに小さい池、しかも大勢の人。登山道もすごく整備されていて、今の私には登りやすくよかったのだけれど、全くイメージとは違い、時の流れを感じた。ふもとの紅葉はすばらしかった。池に着いてから霧がでてきて、近くのアルプスの山は少ししか見れなかったが、皆で登った山は楽しかった。
案内をしてくれたスタッフのマリさんがいたおかげでなんなく行けたのでよかった。また、どこかへ登り(歩き)たくなった。
(2008年10月更新)
秋です。
お元気でしょうか!
あっという間に、秋になった気がしています。
私は自分の暮らしに使うためにいつも気持ちのよい器、布などの道具をさがすのが好きでした。でも、この10年ぐらい前から、あまりトキメクものが、なくなってしまいました。とくにアジアにいくと素材を生かして面白いものがあり、ドキドキしていましたが、今はほとんどありません。人はそれを「歳のせい?」といいますが、、、。
ところが、いまだにもしかしたら一生すばらしいものがあるのです。それは「自然」です。山の中に暮らしていると一瞬にすばらしい景色、そして色があります。秋は空が変化して、美しいです。今日の空は 西日あかりで雲がそうのようにグレー茶、青など映し出していて山まゆのシルク布のようでした。すすきの赤い穂、ビロードのような苔、木と木の間にでる虹、雲の上から照らし出される月の輝き、、、そんなとき自分の存在がなくなり、自然の一部になれる気がして、気持ちよいのです。
今年の夏は日本海に行きました。久しぶりに海に思い出しました。私はこの日本海の海の色をテーマに織りをやろうと思って始めました。ところが、今は他にもたくさんやりたいことができてしまって(?)織りから離れてしまいましたが、、、。
グレー、茶、エメラルドグリーン、陽が沈む時のオレンジの輝き、、、自然からたくさんの色を頂いて、面白いものを自分が作り出さなくては、、、と思いました。
(でもこれって、とっても大変なことなのですが、、、。)
(2008年9月更新)
梅雨
仕事で、1ヶ月ほどいなくて久しぶりに家にいる有り難さを身に沁みて感じています。
作業場の前に大きなケヤキの木がある。(引っ越したばかりのころ、このケヤキの枝、葉でウールを染めたら、すばらしいワイン色に染まった。)毎朝、私はこの木を見ながらお茶を飲んでいますが、リスの巣があってこの何日か、リスが登ったり降りたりしています。また、雉の雄のようなすばらしい何色もの鳥も遊びにきます。おまけに昼はとなりのにわとりが毎日遊びにきたり、にぎやか。私の娘二人は家に来るときは、なぜか必ず、動物を連れてきます。一人はヤギ、一人は犬。我が家には猫が2匹に、犬が1匹。(先日、17年生きた犬が亡くなりました。)皆が集まると、まるで動物園の中で仕事をしている感じです。
雨が降り続いている今は柿渋染めはあんまりできないが、ゆっくり遊んで、仕事も楽しみたい。
(2008年6月更新)
春2
長野は新緑、若草色に包まれ、鳥たちもたくさんうれしそうにさえずっています。季節の始まりを(?)を感じます。私たちはこの地に来て、16年になりますが、やっと村の人たちともよい関係ができはじめたかなと思っています。都会で暮らしていた私にとって、村の人の考え方は新鮮で驚きばかりです。自然の中で暮らし、先祖を守るため?都会とは必然的に違ってきています。私たちの仕事を手伝ってくれる人も少し増えてきました。先日も薪作りを手伝ってくれてとても助かりました。
ずっと仕事を手伝ってくれているおばあちゃんがいます。刺し子、糸巻き、染めの材料「げんのしょうこ」
の採取、てんぴぼし、着物の解き、最近はボタンも作ってくれています。最初は大きさもばらばら、形もサンプルとは違っていて、ボタンにはならないものでした。でも、一緒に作っているうちにだんだんできてきました。二人は寒い日でも、薪をくべながら外で作ってくれてました。二人のずく(根性)感動です。
このおばあちゃんは80歳に近いと思うのですが、すご~く元気、いつもニコニコ顔でエネルギーに満ち溢れています。おばあちゃんの畑を見たときはびっくりでした。畑がアートです。おじいちゃんが川から石を拾ってきて、ひとうひとつ積み上げて段々畑にしていますし、野菜の棚は竹を使い、縛るのはワラ、、、美しい。
「これからは山をかけめぐり、山菜とりだ!」と眼を輝かせていました。、私もがんばらなくちゃーー。
人間は歳ではないですね。
(2008年5月更新)