長野の工房 工房野良

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季節の便り

冬だより

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長野の私の暮している山は冬はとても雪が深く、とくに去年の雪は家に車で登るだけでも、ひと苦労でした。でも今年は雪が少なく、写真のような風景になっています。これは大根を保存用として埋めているものですが、埋める深さは土地によって違うそうです。長野では40cmぐらい掘って大根を置いてその上に土をもってワラをかぶせます。これでも昨年の低温では大根が凍ってしまって食べられなくなりました。でも今年は温かくて腐ってしまいそうです。何か地球に異変が起きている気がします。
私は冬、寒いのが好きで横浜より長野に移り住みました。思ったとおり、まるでこの世とは思えない風景を見せてくれます。早朝北アルプス雪の山々が照らされ光る日の出。夜、雪や雲の上にでる月に照らされる幻想の世界。凍るような夜のたくさんの星とふくろうの鳴き声。立ち並んで長さをきそっているようなつららたち、、、。長野の冬は寒いけれどすばらしいです。

(2007年1月更新)

秋だより

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お元気でいらっしゃいますか、長野は朝と夜は寒いくらいです。
今年は、私たちが暮らしている山にも多く熊が出没して大騒ぎです。
桃リンゴ柿くり収穫前に食べられないよう電線を張ったり音で威嚇したりしています。
山にどんぐりとか食べるものがなくなって里山まで降りてきてしまった熊もかわいそうで、胸が痛みます。
近所のおじいちゃんは、熊が柿の木に登って実をたべているのをみたり、夜つれあいが外にでたら下の谷からコリコリと栗をたべる音がしたそうです。私も夜は外を歩くのがこわくなりました。もちろん熊のほうが怖がっているのです。
山には、美しい羽のキジの家族たちが山道を歩いています。

それを狙ってトンビが低空飛行したりしています胡桃の実が落ちるころはちいさいかわいいリスが実をたべにきますくるみの青い皮がついた実で染めると、とてもよい濃茶が染まるのですがこの場はリスに譲ることにしています。
先日、4人で薪をつくりました。
今年になってかまを1つ増やして合計4つ毎日焚いて染めているので、1年に16トンぐらいつかいます。
1年に3回ぐらい近所の製材屋さんからクレーン付トラックで木の端材を運んでもらい2日がかりで2人でチェンソーできって2台の軽トラックで運びます。手がとげだらけですがずいぶんなれました。
こんなに大変な重労働の薪づくりは、つれあいやスタッフの協力がなければできないことです。
昔1人でネパールを旅したころ最初に目にしたのは、薪で火をたいて炊事をしている土でつくったかまどでした、それを見て私はたまらなくなぜかなつかしさを感じたのとからだのなかが気持ちよさに、満たされました。
自然の恵みで、色を作り出せる草木染には、「薪」と当たり前に思ったのです。
私のわがままを受け入れてやってくれて本当に感謝です。

(2006年10月更新)

夏だより

毎日暑い日が続きますがお元気ですか?
長野の7月はものすごい雨が毎日降りましたが、今回、小川村では大したがけ崩れもなくホッとしています。

10年ぐらい前に小川村でもがけ崩れなどひどく、避難する地区もありました。その時は水道も出なくなり、役場にタンクがつんであったので急いでもらいに行った所、これは避難している人の物だと断られました。

給水車も来ないし、水はどうするの? と都会育ちの私は考えました。
すごいですね〜。田舎の人はちゃんと水が湧く場所を知っています。そして連携があるので、皆に廻します。

田舎に来て何年も経っていない私たちは困りました。2〜3日して水は出るようになりましたが、昔からこの地で生きている人の強さ、知恵をいろいろ学びました。
杉の木がたくさん倒れていましたが、広葉樹の少ない山になってしまったことも、土砂崩れの原因で、人間が自然にそぐわない暮らし方をしてきた「ツケ」が色々おきているのかな〜。と思います。

私の住んでいる山は、夜はこの季節になるとトウモロコシをとりにたぬきが来て驚くような鳴き声を発します。きじも赤ちゃんが生まれ、かわいい姿で歩いていて、この赤ちゃんを狙って大きなトンビが道を歩いています。

夏は虫だらけの生活ですが、これが自然なのかな〜。と思いながら網戸もあったらな〜、と思うこの頃です。

(2006年8月更新)

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